目ヤニが出る
目ヤニとは
「目やに」は医学用語では眼脂(がんし)といわれますが、目の周りにたまる粘液状の物質を指します。目やには、まぶたや目の表面に存在する涙液、脂肪、細胞のかすなどが混ざってできるもので、目を守る役割を果たしています。車のワイパーはかけた後にすみっこに汚れが残り、正面のガラスをきれいにしていますが、目も表面をきれいに保つために、瞬き(瞬目)をし、異物や微生物を黒目の中心部から白目の方に排除して、眼球自体をきれいに保っております。いわば自浄作用のために出てきた、ゴミや老廃物が目ヤニとなります
通常は無色または淡黄色で、一定量は正常でありますが、朝のみ目ヤニがでるなどで特に充血やかゆみなど他に症状がない場合は問題ありません。しかし過剰な眼脂の生成や異常な色やにおいがある場合は、眼の健康に問題がある可能性があるため、眼科医に相談することをおすすめします。
目ヤニをおこす病気
大きく分けて①感染症が関与するもの、②アレルギーが関与するもの、③ドライアイが関与するもの、④その他に分けられます
①の感染症についてですが通常の感染性結膜炎(細菌、ウイルス)、コンタクトトラブルにおける角結膜炎、麦粒腫・霰粒腫、鼻涙管閉塞などがあります
②のアレルギーですが、通常のアレルギー性結膜炎、アレルギーの関与があるアトピー性皮膚炎に関連するもの、コンタクトレンズ不適切な使用になる巨大乳頭結膜炎などがあります
③ドライアイについてですが、ドライアイそのものや、ドライアイに関連する前部・後部眼瞼炎、マイボーム腺機能不全などがあります
④その他としては睫毛乱生、睫毛内反などがあげられます
目ヤニの治療について
眼脂イコール感染症ではありません。やむくもに抗菌点眼を処方すればよいかというとそうではありません。
上記原因を見極めて、原因に合った治療すなわち①なら抗菌点眼をメインに治療、②なら抗アレルギー点眼、ステロイド点眼を中心に治療、③ならドライアイに効果がある点眼治療をメインに治療、④なら睫毛抜去や内反症手術を検討します。